過去に一般の会社の総務課で大勢の入退社の手続きを行ってきました。現在、主任ケアマネになり自事業所と他事業所でたくさんのケアマネたちの出入りを見て感じたことは「もったいない転職」をしているケアマネが多いということです。後半には転職の失敗しない秘訣があるので最後まで読んでキャリアを積んでいきましょう。
ケアマネ転職失敗の原因は3選
今の事業所が自分にあっていないと感じたとき思いつきで転職してはいけません。ケアマネにはデメリットが大きいからです。また転職を目的にしているので「こんなはずではなかった」となります。さっそく失敗の原因を見ていきましょう。
1.ケアマネとしての自分のレベルが分かっていない
会社・事業所での入退社をみてきました。みなさん、人のことは良くわかるけど自分のことってわからないものです。転職の成功は転職先の評価の影響が大きいからです。
根拠のない自信がありすぎ
ケアマネも年数が長くなると担当件数も増え、毎月同じような仕事の流れが繰り返されます。ほんとうに仕事ができるかは新人や後輩から質問されたときにわかります。介護保険制度の根拠から説明できる場合は大丈夫です。転職先で間違いに気づかずに仕事をして信用を失うことになります。わからないことは調べたり、聞いたりしましょう。
どこでケアマネをしても辞めたくなる
新しい職場では人や環境に慣れるまで時間がかかります。自分だけでなく転職先のケアマネも新しく入った人との距離感をはかっているのです。特にケアマネは自分なりの書類の整え方などに個性があります。お互いにどう仕事を進めていくか、お互いを尊重しながら慣れていきます。結果を早く求めすぎると失敗します。
自分の転職目的がわかっていない
転職して実際に働くと聞いていた話と違うことが複数出てきます。自分はケアマネ業務だけやりたかったのに会社の行事だの研修だのが忙しいことってありますよね。自分は何が優先でどこまで譲歩できるのかをはっきりしていないと不満ばかりがたまります。
自分の強みやスキルを理解していない
たまに自分を過小評価している人がいます。「長年居宅ケアマネをしてきたけど施設に転職、よくわからないだろうから収入は高くなくてもいい」とパート社員を選択して収入激減、正社員と同じ仕事内容なのに。新しい場所でも居宅ケアマネだった経験は活きますよ。自分の強みをわかっていないと損をします。
2.とにかく、すぐに転職したい
人間関係であれ環境であれ辞めたくなるとすぐに辞めたくなります。分かりますがよく考えましょう。
今日にでもこの事業所から離れたい
無計画な転職は大きな失敗を招きます。ケアマネの仕事は担当する利用者さんに対して責任があります。転職先の会社も責任感のない人は採用しないでしょう。もしも精神的に追い詰められているようなときは休職を選択という方法もあります。心が整わないまま働き、転職を繰り返すケアマネが多いことを知っていますね。
ケアマネの引き継ぎについてはこちら ＞
いい転職先がなく焦って転職してしまう
「何とかなるさ」と辞めてみたが思い通りの事業所が見つからない場合です。貯金は減っていくので焦ります。しかたがないのでとにかく応募して転職することになります。もっといいところがあるはずと思えば思うほどまた辞めたくなります。
長期的なキャリアを考えていない
介護支援専門員の上に主任介護支援専門員があります。ケアマネは更新研修を忘れては働けません。つねにいつ更新が来るか、転職すると実務経験の証明をもらわなければならないのです。一人ケアマネで廃業して転職した場合、実務経験の証明をしてもらえる会社が残っていればいいのですが。
3.転職すれば成功と思っている
内定を取れて終わりではないのです。転職後の仕事ぶりで成功したか失敗したかが決まります。
希望条件を明確化していない
何をもってケアマネ転職の成功とするかはその人その人で違います。転職前からどんな働き方をイメージしていないと失敗します。正確な働き方イメージをするには転職先の情報を詳しく知っておく必要があります。
他の人のせいにしすぎてはいないか
転職後のケアマネ業務で上手くいかないときに人のせいにしてませんか？上手くいかないのは自分の勉強不足やコミュニケーション不足かもしれません。自分の行いを振り返り転職先で信頼させるように努力しましょう。
ケアマネの転職はデメリット、転職しない道もある
ケアマネにとって転職はデメリットが大きいです。担当件数を引き継ぎ、転職先で担当を渡されて新規も行います。新会社の人間関係に気を使いながら新しい利用者さんを持つのはストレスが高いです。
更新があるから、しばらく働く
忘れてならないのは更新研修です。研修が終わるまでは今の事業所で働きましょう。転職したい原因を考え、改善できるか努力します。
他の部署異動はできるか
事業所があわないときは部署を移動できないかを会社に相談してみましょう。居宅ケアマネならば施設ケアマネの職が系列にないか聞いてみましょう。
どうしてもだめな時は転職を考える
努力しても部署を変えてもダメな時は転職を考えます。次の転職で失敗しないように今回の転職が何で失敗したのかを考えてから転職活動に入ります。
心が折れているときは休職を選択
転職前によく考えてみましょう。もし心が疲れていた場合は休職をおすすめします。ゆっくり休んでから転職することが近道になるのです。
成功は転職前に決まっている
では転職を成功させるにはどうすればいいでしょう。ケアマネ業務はどこの事業所でも基本的には同じ業務内容です。でも調べれば違う部分もわかるはずです。転職のデメリットもふまえて慎重に準備します。
辞める前に転職活動に入る
転職がゴールではないなら、転職前から転職活動を開始します。もちろん、自分でもしっかりリサーチすることが必要です。ケアマネならば空きがどの事業所にあってどんな人が働いているか情報が得やすいですね。
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自分は何が得意なのか苦手なのかを考える
何でもパーフェクトに行いますといかないのが人間です。ケアマネの仕事も範囲が広く中にはこれだけは自信がないという仕事があります。自覚していればいいのですが、ここはじっくりと他のケアマネと比べてどうなのかを自分で採点します。転職後に何でもできますとアピールしてしまうと「○○は苦手なのか」と評価が下がってしまうのです。
そもそも居宅ケアマネでいいの
居宅ケアマネをやっていると「こんなことまで知らないといけないのか」という場面が多いことに気づきます。居宅ケアマネで疲れ切っているならケアマネ資格が必要な他の仕事にチャレンジしてもいいですね。
転職の必要性を検討する
転職か残るかをもう一度考えます。転職で収入が上がるとしても退職金の金額は一般的に転職すると下がります。年齢や勤続年数により判断は分かれます。長年同じ会社で働いて定年前に退職すると退職金の額はぐっと減るのです。もっとも退職金制度がない会社であれば、退職金がある会社に転職する方が金銭的にはいいですね。
ケアマネが次々変わる事業所は要注意
ケアマネだからわかることですが、次々とケアマネが変わる事業所ありますね。収入がよくてもケアマネが変わります。その事業所は仕事が過酷なブラック事業所か、問題のある職員がいてもめ事が絶えない事業所でしょう。何が原因か探りを入れてみて問題がなく偶然に人が変わっているのであればいいのですが気をつけましょう。
転職サイトを利用
忙しいケアマネ業務の間に自分の頭を整理して転職準備をすべて行うのは難しいです。職務経歴書の書き方を見てもらいたいとか相談したいことがでてきます。そんな時は転職サイトに登録してサポートを受けます。非公開求人といってハローワークに出ない条件がいい求人の紹介を受けることができるのです。
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ケアマネ転職の成功って
ケアマネが転職して成功を感じるときはのびのびとケアマネ業務をおこない、同僚とのチームワークもいい場合です。収入を上げるために転職したのであれば収入アップも外せませんが、仕事がスムーズにできることが必要です。
ケアマネのやりがいって何だろう
私は担当した利用者さんに適切な介護サービスを受けてもらい、日常生活を過ごしていただけたときやりがいを感じます。またケアマネ自身の生活も安定していなければなりません。転職という選択も必要です。
キャリアを積んでどこをめざすのか
ただ日々の業務に追われているのでは辛すぎます。自分なりの「こんな感じに仕事ができるケアマネ」を目指して毎日のきびしい業務をこなしていきましょう。
まとめ
- ケアマネ転職の失敗は3つある。 転職を成功させるためには失敗を知ることが近道です。
- 1.ケアマネとして自分のレベルはどの程度かを冷静に知っておくことが必要です。転職後の成功は転職先の職員が決めることなので「使えないケアマネが来た」と言われないように自分のレベルを理解し見合った場所で働きましょう。自分のイメージと違う仕事があるかもしれませんがこの事業所を選んだ理由を考え頑張ってみましょう。
- 2.すぐにでも転職したくても準備をしないで転職すると失敗の確率が上がります。ケアマネならなおさら転職での失敗は大きく後を引きます。
- 転職すれば成功したことなのか。転職してからが始まりです。希望条件を突き詰めて考えます。失敗したときに人のせいにせず、自分はどうなのか考えます。
- ケアマネが転職するときのデメリットは大きいです。更新研修があるからです。転職しないで働き続ける可能性があれば考えてください。他の部署に異動することも考えましょう。どうしてもだめな時は転職します。
- 転職の成功は転職前に決まっています。辞める前に転職活動を始めます。自分のスキルを見極めましょう。居宅ケアマネ以外にもケアマネ資格が必要な仕事があります。ケアマネが次々と変わる職場は注意が必要です。転職サイトの利用は有効です。非公開求人も紹介してもらえます。
- 最後にケアマネ転職の成功とは何でしょう。転職先に提示した条件がかなうことはもとより、いきいきとあなたが仕事していることが一番の成功です。
