居宅の届を忘れた ケアマネジャーの失敗
ケアマネジャーになって仕事の夢を見ることがよくあります。目が覚めて「今日はこの仕事をしよう」「利用者宅を訪問しなければ」などが頭をよぎっていきます。そんな時にふと「○○さんの居宅届は出したっけ」っと。新規の利用者対応が重なったりするとついつい忘れ後で大きな影響があるのが「居宅届の出し忘れ」です。
居宅届とは
利用者が居宅介護事業所にケアプランの作成を依頼したということを市町村に届けるものです。
- 居宅サービス計画等作成依頼届出書
- 介護予防ケアマネジメント依頼届出書
- 小規模多機能型・看護小規模型居宅介護サービス計画作成依頼届出書
居宅介護事業所では「居宅サービス計画等作成依頼届出書」と「介護予防ケアマネジメント依頼届出書」を扱います。これを忘れるということは介護支援費が事業所に入らないどころか、利用者に迷惑がかかる場合があります。
居宅届を忘れてしまうとき
- 新規申請で介護度が出てから居宅届を出そうと思い忘れてしまった。
- 他市町村からの転入で申請を行ったが居宅届を出し忘れた。
- 更新申請で要介護⇔要支援の認定が出たが居宅届を出し忘れた。
- 生活保護の利用者が65歳になったときに居宅届を出し忘れた。
- 事業所番号が変わったとき居宅届を出し忘れた。
- 居宅介護支援事業所または(看護)小規模多機能型居宅介護事業所を変えた場合居宅届を出し忘れた。
- 特別養護老人ホームやグループホームを退所して居宅サービスの利用を再開するときに届け出を忘れた。
※住宅改修のみの利用であれば、居宅届の必要はないです。
暫定のケアプランでサービスを利用する場合
申請をしたが、認定がおりる前に介護サービスの利用を行う場合。暫定でプランを作成したときの介護度で「介護」か「予防」の「居宅サービス計画等作成依頼(変更)届出書」をサービスの利用を開始する月の間に提出します。
暫定のケアプランの扱いについては各市町村で扱いが違うので、各市町村の指示に従ってください。
忘れたことが発覚、次にとる行動
居宅届を出し忘れたことが分かった時点でどうすればいいでしょう。市町村によって扱いがまちまちです。償還払いが行われる場合やセルフケアプラン扱いで済ませることもあります。セルフケアプランの場合は事業所に介護支援費の請求ができなくなりますが、利用者の全額自費にならないだけいいと思わなければいけません。居宅届の提出を忘れたときは、まず市町村の担当者に連絡してみましょう。場合によっては「理由書」を提出することで許されることがあります。
居宅届の出し忘れになる時期、期限とは
居宅届の提出期限について調べてみました。各市町村で様々な期限が設定されていました。
- サービス利用開始月の月末
- 連絡があった月の末日
- サービス利用開始まで
- いつまでに提出と明記なし
理由書を提出
市町村に相談して「理由書」を提出することで許されることがあります。聞きなれないこの「理由書」というのは、トラブルが発生した時になぜそうなったのかの理由をまとめ表したものです。
具体的には
・日付
・宛先
・タイトル
・提出する経緯
・署名捺印
以上の項目を入れたものです。↓こんな感じです。市町村で書式がある場合があります。
確認してください。
まとめ 居宅届を忘れないために
事業所に迷惑がかかると自分自身の精神的ダメージが大きくなるので、なるべく居宅届の提出を忘れないようにしたいものです。でも、けっこう出し忘れをしたことがあるケアマネジャーもいるようです。めげずに気分転換していきましょう。
・介護保険証に居宅名を印字して新規などは確認する。
・チェックリストを作成して、月末前に確認する。
・忙しい時ほど注意する。
くらいしか対策はないと思いますが、どうでしょう。
暫定でサービスを使う場合は必ず暫定プランを作成して同時に居宅届を出したいものです。
月途中の区分変更について知りたい方はこちらをご覧ください。