休職するなら退職しろといわれそう　迷ったときの判断基準

会社員の体調が悪くなった時休職するか・退職するか悩む場面があります。自分の将来をどうしていきたいのか考えるいい機会です。ここでは、あなたが休職か退職かを決められるよう手助けをします。

休職するか退職するか？迷ったときの判断基準

休職と退職の選択は重要な決断です。同僚に迷惑がかかると責任感のある人ほど思いますが自分のことも考えましょう。自分にとって最善の選択は、休職中の経済面や、将来のキャリアへの影響を考慮する必要があります。休職は一時的に休み、復職の可能性を残しますが、退職は新たな会社と出会う機会でもあります。ここでは、それぞれのメリットとデメリットを比較し、自分がいちばん納得の得られる未来を見つけるためのガイドラインを提供します。

休職しても復職せずに退職するケースが増えている理由

近年、休職を経て復職せずに退職を選ぶ人が増えています。その背景には、病気が治っても同じ職場に戻ることが自身の健康状態やキャリアの方向性にあっているのかを熟考する時間がもてることがあります。また、休職中に全くいまと違う職種が見つかる場合もあります。

メンタルの不調で休職する際に考慮すべきポイント

休職には医師の診断書が必要です。メンタルの不調が原因で休職を考える際にも、医療機関からの診断やサポートを受けることが重要です。適切な診断書を準備し、会社への報告方法を慎重に考える必要があります。また、休職中のメンタルケアや復職に向けた準備を行うことが大切です。とくにメンタルの不調で休職する際は自分で感情のコントロールがむずかし場合もあるので、外部のサポートが必要になります。

過去1年間にメンタルヘルス不調により連続1ヶ月以上休業した労働者または退職した労働者がいた事業所割合及び労働者割合（令和4年）

区分	事業所計	該当する 労働者がいた	連続一ヶ月以上休業 した労働者がいた	退職した 労働者がいた
合計	100.0	13.3	10.6	5.9
1000人以上	100.0	93.5	90.8	75.4
500～999	100.0	89.4	88.7	43.1
300～499	100.0	66.4	65.3	33.2
100～299	100.0	52.0	46.9	23.6
50～99	100.0	27.4	23.6	9.3
30～49	100.0	19.2	14.1	8.7
10～29	100.0	6.9	4.8	3.1

休職が断られたときの対処法

休職を希望しても会社の規則にあわないなどと会社から断られる場合があります。その場合、労働基準監督署への相談や労働組合のサポートを活用することが有効です。また、法律上の権利を理解し、自身の状況に最適な対策を講じることが求められます。相談先として休職の相談に乗ってくれる事業もあります。

休職と退職のメリット・デメリットを徹底比較

休職と退職のそれぞれのメリットとデメリットを比較することで、自分に最適な選択を見つける手助けになります。

休職メリット

休職は傷病手当金を受けながら充分な病気療養の時間を確保できる。同じ会社に復職でき、給与や退職金計算などの継続性もあります。

休職デメリット

傷病手当金は給与の6割程度の支給です。職場があわない場合、復帰がプレッシャーになり、病気再発のリスクもあります。

退職メリット

退職は新たな環境でリスタートを切るチャンスとなります。自分のリズムで求職活動ができます。

退職デメリット

収入が途絶え、すぐに就職できないと生活の不安が増す可能性があります。体調の悪化も考えられます。新しい職場を見つけるまでの不確実性が高く、再就職の難易度も考慮する必要があります。

休職後の復職を成功させるための具体的なステップ

休職からの復職は、慎重な計画と準備が必要です。復職前には、主治医との相談や職場とのコミュニケーションを通じて、スムーズな復帰を目指します。自分の体調が悪化しないように復帰直後は時間を短くして勤務するなど段階的な復職プランが重要です。

メンタルの問題で休職する際の会社への伝え方

メンタルの問題で休職する際には、会社への伝え方が重要です。適切な言葉を選び、診断書を提出することで、会社に理解を求めることができます。また、休職中のサポートや復帰のタイミングや復職後の配慮についても事前に話し合うことが大切です。

休職が難しい場合の次善の選択肢

休職が難しい場合でも、他の選択肢を検討することが可能です。例えば、有給休暇の利用や短期的な勤務時間の調整、リモートワークの導入などが考えられます。これらの選択肢を活用することで、メンタルヘルスの改善や業務負担の軽減が期待できます。

休職を選ぶべき理由とその重要性

休職を言い出せずに退職すると経済的理由から就職活動をすぐに行うことになります。無理な求職活動は次の会社で仕事が長続きしない事態を起こす原因になるのです。経済的なサポートを受けながら休職は健康回復のための必要な時間を提供し、復職後のパフォーマンス向上に寄与します。また、自分自身を見つめ直す機会にもなります。

まとめ

休職と退職の選択は、あなたの人生における重要な決断です。安易に退職を選ぶ人が多いと感じます。休職するという選択を考えてください。休職は一時的な休息と回復の機会を提供し、将来的な復職の可能性を残します。メンタル面で休職する場合は、医療機関の診断書を準備し、会社への適切な報告と協力が必要です。一方、退職は新たなスタートを切るチャンスとなりますが、収入の途絶や再就職の不確実性といったリスクも伴います。それぞれのメリット・デメリットを比較し、自分の状況に最適な選択をすることが大切です。自分の健康とキャリアを守るため、慎重に判断し、適切なサポートを受けることをおすすめします。